シリア・パルミラ遺跡学術研究
シルクロード学研究センターによる11年間(1990年から2000年)の調査の概要
パルミラ(Palmyra)遺跡の概要
1988年、奈良県は国内外の協力を得て「なら・シルクロード博」を開催しました。この博覧会で出展協力のあったシリア・ブラブ共和国政府から、パルミラ遺跡の東南に位置する東南墓地一帯について共同発掘の申し出がありました。(財)なら・シルクロード博記念国際交流財団では、地域レベルでの国際交流の必要性と、地域特性を活かしたシルクロード諸国との研究交流活動の意義を考慮し、両国共同の発掘調査をおこなうこととなりました。
1990年には樋口隆康(現シルクロード学研究センター所長)を団長としたシリア・パルミラ遺跡発掘調査団が編成され、地中レーダーによって発掘候補地の調査をおこないました。翌年の1991年、幾つかの候補地から二地点を選定し発掘を進めたところ、これらが地中に埋没した家屋墓と地下墓であることが判明しました。我々はこの墓をパルミラ遺跡東南墓地のA号墓とC号墓と命名しました。
1994年からは、シルクロードの文化と歴史の研究拠点の中核施設として設立された『シルクロード学研究センター』が中心となって、新たに発見された地下墓・F号墓の調査を進めてきました。1999年からは、シリア考古総局とともに、F号墓の修復復元を行い、その修復復元の完成を記念して、2000年8月28日、パルミラにて竣工式が行われました。
これらパルミラ遺跡学術調査の詳細については、パンフレット「隊商都市 パルミラ遺跡~東南墓地発掘調査について~」のページでご覧になれます(下記の表の「読む」をクリックして下さい)。
なお、このパンフレットは当学センターにて無料配布させていただいております。送付をご希望の方は、返信用切手140円を同封の上、当学センターあて郵便にてお申し込みください。
シリア・パルミラ遺跡学術調査にかかる刊行物一覧
A・C・F号墓調査年表
| 地下レーダー探査によりA~Eの5箇所に不明建造物の存在を確認。 | |||
【A・C号墓】 事前調査の結果から、A・C号墓を調査。 A号墓:白色石灰岩で構築した方形建造物(家屋墓)を発掘。 《副葬品なし、人骨約5体出土》 C号墓:地下墓の階段、門、主室の一部を発掘。 《碑文(墓の由来が記載)を発見、人骨約60体出土》 |
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| C号墓:主室・西側室を発掘。 | |||
| A・C号墓:出土遺物の調査。 | |||
| 【F号墓】 1992年、C号墓の奥室の範囲を確認中、F号墓の階段を検出。出土した建造碑文から紀元128年、その子孫が行政長官となるボルハとボルパの兄弟により建造され、その後この墓の一部を分譲したことが判明。主室と東西側室があるT字形構造。 《精緻な装飾のついた家族饗宴像石棺、建造碑文、土器、ランプ等出土》 |
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| 東西側室部分を発掘。 《金製品、ガラス製品、ランプ、貝等出土》 |
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| 主室内の棺棚の発掘及び人骨調査、出土遺物の実測調査。 《約21体の人骨と金製のペンダント、歩揺、ランプ等出土》 |
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| 主室・東西側室の棺棚調査、人骨調査、出土遺物の実測調査。この年度で発掘調査を完了。 《約62体の人骨と金製の装身具、骨製護符等出土》 |
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| 出土遺物の実測調査、修復復元事前調査。 | |||
| F号墓修復復元工事着工。 | |||
| F号墓修復復元工事完成。《パルミラにて竣工式:8月28日》 |















